10.23.2018

no.272 たわ言R《にくらしげ》

=Rから始まるとある会話=

「レアだと生っぽいし」

「ウェルダンだと硬そうだし」

「やっぱミディアムだよね」

「なんでもほどほどがいいんだよ」

「でしょ。私こないだのテスト50点」

「ほどほどって70点ぐらいでしょ」

「その点数私にとってはレアなんだけど」






【Jazz A to Z】

《Irene Reid(アイリーン・リード)》



音楽ジャンルで言うところの”R&B”とはリズム&ブルースのことだ。

アイリーン・リードには強くブルースを感じる。

明るい曲でも暗い曲でも速い曲でも遅い曲でも。

あくまでも僕の中のブルースだ。

ブルースの感覚は簡単にわかるもんじゃない。

真のブルースの感覚を僕は生涯知ることはないだろう。

だけど、だからこそか、彼女は僕の理想のブルースを覗かせてくれる。






8.02.2018

no.271たわ言Q〈クサいものには電話しろ〉

=Qから始まるとある会話=

「嗅覚に自信ある?」

「こないだ友人と一緒にいたら〈プッ〉と音が聞こえたんでとっさに『オナラしたでしょ』と指摘したんですよ」

「うん」

「そしたら友達『これ、メールの着信音だ』って言うんですよ。でもその話がクサいと思ったんでつっこんだんですよ、『嘘だね、何か匂うぞ』って」

「うん」

「そしたら『本当だ。疑うなら今メール送ってみろ』って。送ると本当に携帯からその音が鳴ったじゃありませんか!」

「ふむ。なんのために?」

「実際オナラしてしまったとき誤魔化せるように、ですって」

「で、実際はしてないオナラも勘違いされる、というな。遠慮して指摘されないケースの方が多いだろうから本人のためにも止めさせた方がいいぞ」

「わかりました。メールで伝えます」

「電話にしてやれ、せめて今回ぐらい」







【Jazz A to Z】

Gene Quill(ジーン・クイル)

Smoke Gets in Your Eyes

直情型のアルト・サックス・プレイヤー、ジーン・クイル。フィル・ウッズとの双頭コンボで語られることの多い人だが、本人名義の作品にもじっくり耳を傾けたいところ。
「頭にカーンとくるサックスを聴きたい」気分の今の私にピッタリきています。


Tangerine

I don't know

7.25.2018

n.270 たわ言P〈プライド〉

=Pから始まるとある会話=

「プライドはないのか?」

「ございません」

「その感じはまだまだ残っていると見た」

「ありません」

「まだ残っている」

「ない」

「いーや」

「にゃあ」

「ふむ、ない感じは出たな。猫か。猫にはプライドはないのかね?」

「にゃあ」

「なんて言っているのかね?」

「ある、と言っています」






【Jazz A to Z】

《Jackie Paris(ジャッキー・パリス)》

Skylark

真夏、外は酷暑の中、さほど広くない店内は薄暗く、冷房が聴いている。

たとえばそんな喫茶店で静かに耳を傾けたい歌手、ジャッキー・パリス。

声は太くもなく細くもなく、健康な男のそれ。

しつこくない節回しで、耳にすずしい。ただし、コクもちゃんとある。

 I've got a pocketful of dreams


 Cinderella

7.16.2018

no.269 たわ言O〈ちょっとそこまで〉

=Oから始まるとある会話=

「お出かけですか?」

「ちょっとそこまで」

「そこまでってどこです?」

「いや、ちょっと」

「ひょっとして、それで質問かわそうとしてません?」

「ははは」

「そんなに訊かれたらまずい用事ですか?」

「いや、そんなこともありませんが」

「なら、答えてごらんなさいね」

「いや、ちょっと」

「誰にも言いませんよ」

「だったらあなたに言うような用事でもないですから」

「ひょっとして前々から私のことを気にくわない?」

「、、、、、、じゃ、ちょっとそこまで!」






【Jazz A to Z】

《大石学》

Earth Song

ジャズだとかクラシックだとか、ジャンルで仕切られる前の、「ピアノ音楽」をじっくりと聞かせてくれる方。日本の風土に根付いたメロディが垣間見えます。

Glittering Green


Awakened Breezes 


7.12.2018

no.268 たわ言N〈残る楽しみ〉

=Nから始まるとある会話=

「残り全部あげる」

「いらないよ」

「えっ」

「腹いっぱいだよ」 

「そっか。胸は?」

「八分目ってとこかな」

「いっぱいじゃない!あとの二分は何?」

「そりゃ食後の展開によるさ」

「何か期待してる?」

「さぁね。やめようぜ、話したら雰囲気壊れるだろ」

「そうだね、、、、デザートでも追加しますか」

「別腹はあっても別胸ってのはないからな、失われる雰囲気は代えがきかないぞ」

「、、、、甘くないね、君」






【JAZZ A to Z】

《Andy Narell(アンディ・ナレル)》

Natty Stick

ジャズにおけるスティール・パン奏者としてしては、ジャコ・パストリアスとの共演で知られるオセロ・モリノ―とともにその名が知られるアンディ・ナレル。

80年代、トロピカルヒュージョンの立役者となった。

トロピカル・フュージョン、そんなジャンルがあったなんて!

上記の〈Natty Stick〉はボトムの効いたベースの上に軽やかにギターやパーカションが乗り、その上をカラカラとスティールパンが浮遊する。その得も言われぬ涼感見事!

夏にいいですね!

Two Tone Shoes



Play One For Keith


6.19.2018

no.267 たわ言M〈混ぜるな危険〉

=Mから始まるとある会話=

「混ぜるな危険って書いてあるがお前なら当然?」

「混ぜてみようか」

「ああ、混ぜちゃえ混ぜちゃえ」

「、、、、、青い煙が出てきた、臭い!」

「臭いだけで危険だって判断すると後悔するぞ」

「目に染みる!なんだこれ」

「未知の体験に感動するのは当然だ。俺も泣けてくるよ」

「クラクラしてきた」

「恍惚って奴さ」

「眠くなったきた」

「眠れ眠れ。きっと一生分眠れるだろうから」

「混ぜるな危険って言葉マジだったか、、、、」

「いい夢見れるといいな。あばよ」






【Jazz A to Z】

《Manuel Rocheman(マニュエル・ロシュマン)》

On Green Dolphin Street

フランスのピアニスト。92年作『White Keys』で仏国最優秀ディスク・ジャンゴール賞を
受賞。

力強いピアノタッチからはかの国のミシェル・ペトルチアーニを思い出させてくれ、ジャズピアノを聴く喜びを再確認させてくれるプレーヤーです。

White Keys

Zig Zag

6.17.2018

no.266 たわ言L

=Lから始まるとある会話=

「ラブソングってどうやってつくるの?」

「いま君が愛してる人のことを想うんだろうよ。心当たりは?」

「人類を広く。博愛主義だから」

「心がけには感動するが、人の心に響くのはもっと身近なケースだろうな。好きな人は?」

「いない」

「じゃあ、まず好きな人をつくることだろうよ」

「簡単に好きになれない」

「じゃあそのもどかしさを歌ってみれば?」

「そんな歌を聴いて誰が感動するもんか」

「僕は聞いてみたいけどね」

「それって好奇心?」

「君は『誰かに好かれてることに気づかない自分の愚かさ』を歌ってみるべきかもね」

「言ってる意味がよくわからない」

「なら、君はその歌を歌う素質あるよ。少なくとも僕は保証する」

「、、、、、ありがとう。1曲書ける気がしてきた」







【Jazz A to Z】

《Cleo Laine(クレオ・レイン)》

Shakespeare and all that jazz

最近、朝はトースト。アップルジャムのうえにシナモンシュガーをかけて食べるのがお気に入り。

子供の頃には好んで口にしなかったであろう味。

今回紹介するクレオ・レインもそんな独特なスパイスを感じる歌手。

イギリスのひと。50年代はジャズ歌手、60年代後半からはオペラやミュージカル、現代音楽にフィールドを移した。

テクニックに申し分なし。

シェイクスピアの詩をジャズ化した上記の作品も興味深いが、スタンダードナンバーを歌ったときの哀歓も素晴らしい。

Stormy Weather


April In Paris

6.08.2018

no.265 たわ言K

=Kから始まるとある会話=

A「結婚して欲しい」

B「ターイムスリップッ!!、、、、、、、何?話って」

A「僕と付き合って欲しい」

B「あなた、3年後、私にプロポーズすることになるわよ。それでもいいの」

A「う?うん、も、もちろん。真剣に考えてる」

B「なら、いいわ。じゃあ急ぐので先行ってる。ターイムスリップッ!!」

A「、、、、、、答えを聞かせてくれないか、結婚」

B「ちょっと待って。3年後の暮らしぶり見てきてから答えるから」








【Jazz A to Z】

《Morgana King(モーガナ・キング)》

It's Only A Paper Moon

幼い頃にはユダヤ教の讃美歌の影響を受け、オペラ歌手を目指したモーガナ・キング。

独特な歌唱法が乙です。

Mad About The Boy


Body and Soul

 In The Wee Small Hours Of The Morning 



6.06.2018

no.264 たわ事J

=Jから始まるとある会話=

「時間がない、爆発する」

「どれだけ残ってる?」

「3分だ」

「できることをしよう」

「カップラーメンをつくる」

「最後の晩餐か」

「味はどうする?醤油、カレー、シーフードそれに」

「チックタック。選んでる時間あるか?」

「シーフード」

「ベストだ」

「湯を注ぐぞ」

「手が震えているな。大丈夫か?」

「あとは!?俺たちに出来ることは何が!?」

「エチケット」

「爪を切って、、、よし。歯を磨けば、、、、、、よし」

「ラーメンができるぞ!10!9!8!」

「くそっ!食前に歯を磨いちまった!」

「口臭タブレットを使えばいい!最後の晩餐の座を明け渡してやれ!」

「あれ、食べる時間考慮してたっけ?あとどのくらい」

「1!」







【Jazz A to Z】

《Joni James(ジョニ・ジェイムス)》

That's All

ひょっとしてジャズの欄では紹介されることが少ない人?

控え目でキュートな歌声に惹かれます。

My Foolish Heart

How About  You

Why Don't You Believe Me

6.04.2018

no.263 たわ言I

=Iから始まるとある会話=

「今から言う話、誰にも言ったら駄目だよ」

「無理だよ」

「どうして」

「摂理だよ。ひとりに話した時点でそれはもう世界に知らしめた、と思わなきゃ」

「そっか。残念。じゃ」

「ちょっと待って。そこまで言う私にだからこそ、信頼して話してみたいと思わない?」

「話、聞きたいの、聞きたくないの、どっち」

「聞きたい。そしてしゃべりたい」

「駄目、聞くならしゃべらない。どっちにする?」

「じゃあ聞かない」

「そっか。その話ってのは誰があなたの事を好きなのかって話なんだけど」

「聞く聞く!」

「さっき聞かないって言ったじゃん」

「聞く。絶対誰にも言わない」

「どうしよっかな。この話、本人から言われたんだ。『今から言う話、誰にも言ったら駄目だよ』って。だから『わかった』って」

「大丈夫。それでしゃべっちゃうのが摂理ってもんよ。で、誰?」

「その人」




【Jazz A to Z】

《板橋文夫》
渡良瀬

自分自身があまり日本人プレイヤーを聴いてこなかったためDIG。

渡辺貞夫クインテット、日野皓正クインテット、森山威男カルテットに在籍し、エリート街道で力をつけた方。

剛腕を魅せるピアノタッチと哀切漂うメロディセンスが、マッチング。

Good Bye

6.02.2018

no.292 たわ言H

=Hから始まるとある会話=

A「ひどい話だ」

B「どうしたんですか?」

A「誰も私の話を聞いてくれない」

B「何があったんです」

A「何を話しても君は信じまい」

B「少なくとも、私はあなたの話を聞き始めました」

A「そのことは信じてもよさそうだ。それでは何から話そうか」

B「はい」

A「いや、よそう。話したところでたいした話ではないのだ」

B「ああ。もうこのやりとりをあなたと繰り返すのは何度目でしょう。このままではきっとあなたは誰からも話を聞いてもらえない、いや、誰にも話をできない。失礼します」

A「ああ、そこを行く人、話を聞いてくれないか、ひどい話なのだ」

C「どうしたんですか?」

A「誰も私の話を聞いてくれない」

C「その話は聞くに値する話ですか」

A「いや」

C「そうですか、ではさようなら」

A「さようなら」





【Jazz A to Z】

《Eddie Heywood(エディ・ヘイウッド)》

Summertime

ビリー・ホリデイの名盤『奇妙な果実』でもピアノを弾いている人。

流麗なピアノタッチが身上。

コクが足りない?

いや。清流の如く、さらさらと美しい。

The Man I Love

5.30.2018

no.261 K-POP 2018年上半期私的ベスト3

私は正直な人間でいたいと思っている。

だから言う。

女が好きだ。

そして言う。

K-POPが好きだ。

つまり、こうなる。

女性アーティストのK-POPが好きだ、と。

2018年前半、繰り返し聴いた。

もっともWOW KOREA 週刊チャートを追う程度ではあったが。

そのうち3曲を紹介する。

泡のごとく量産されるK-POP。

色あせるのが流行歌の宿命だが、3年後も聴くに堪える曲を選んだ。

誰の聴く?私の聴く。

第3位【Red Velvet 《Bad Boy》


アイドルグループのRed Velvet。

こういうゆったりしたテンポのダンスナンバーに弱い私。

このPVで確認できる彼女たちのしなかやかな肢体に官能美を感じない男はおよそ皆無である。

第2位【Heize (Feat. Gaeko)《Jenga》


2017年ベストにも2曲入れたヘイズの新曲。

「お洒落」と名付けたとたん、そのお洒落さが失われてしまうのが万物の宿命だとしても、この曲は洒落ていると言いたい。

ジャジーな雰囲気が横溢しており、それを贔屓目で見てしまう私ではあるが、
生楽器を使ってR&Bの魅力を咀嚼しやすい形で提供してくれているのは確か。

韓国語のラップによるビートへ滑らかな乗り具合といったらどうだ。

第1位【MOMOLAND《BBoom BBoom》】


この曲のPVを見たとき、引いた。

映像、サウンドともにC級感たっぷり。

チープというかヤンチャというかドサクサというか。

初めて訪れた家で何色か判別のつかない炭酸飲料を差し出された気分だった。

嫌悪感すら漂った。

だが、ヤミツキ感が抜群。

 ダンスヴァージョンではガニ股を取り入れる振り付けを確認するにつけ、カラオケバージョンで「やっぱこの曲変だわ」と確認するにつけ、癖になった。

ミニアルバム『Great!』が発売されていて、収録曲《Same Same》《FLY》も、いい。

この場合「いい」というのは繰り返し聴いては踊りたいと思わさる、の意。

さきほど台所で塩味のポテトチップスにチョコレートをコーティングしたものを見かけたが、およそ同じようなタイプだと思われる。

違和感がやがて好意に変わる。

そのことを私は知った。

5.15.2018

no.260 たわ言G

=Gから始まるとある会話=

「強盗だ」

「いらっしゃいませ」

「金を出せ」

「当行ではそういったものの取り扱いはございません」

「何がある」

「信用、でございます」

「信用?それは金になるのか」

「なります」

「ならそれを出せ」

「わかりました。それではこちらにお名前、お電話番号、ご住所をご記入願います」

「ふざけるな!」

「信用第一、ですので」

「、、、、、これでいいか」

「はい、恐れ入りますが身分証を拝見」

「、、、、マスクをとるんだな」

「ありがとうございます。それではお手間を頂戴しますがこちらの番号に一度ご連絡いただけますか。はい、今すぐ」

「ん、110番?、、、、もしもし強盗だ。そうだ、本人だ」





【Jazz A to Z】

《Dick Garcia(ディック・ガルシア)》

 〈Like Someone In Love〉

白人ギタリストというと「知的でクールな」という冠がついついついてしまうが、この人もそういうタイプ。

だんだん暑くなってまいります。さらっとした耳触りで丁度よいかと存じます。

〈Have you Met Miss Jones?〉


 〈Ev'ry Night About This Time〉


5.11.2018

no.259 たわ言F


=Fから始まるとある会話=

「フェイス袋?」

「はい、様々な表情が入ってます。喜怒哀楽をはじめ12種詰め合わせです」

「へー、いくら」

「8900円」

「んー、ちょっとお高いねぇ。勉強できる?」

「その迫りくる表情、いただきました。すると13種詰め合わせて8900円」

「きたね」

「いいですよ、同調表情。14種で8900円になりますが?」

「待て待て。いや、いいんだ13種で」

「余裕しゃくしゃくの。15種ですね、かしこまりました」

「13種といったじゃないか」

「あ、ご狼狽。お客様16種お買い上げでーす!」

「ったく、かなわんな。ほら、9000円。釣りはとっとけ」

「なんとも涼しげで。締めて17種っと。またお越しくださいませ」

「お前、楽しそうだな。いい顔してっぞ」

「ありがとうございます、すると私の分をつけて18、、」





【Jazz A to Z】

《Fahir Atakogulu(ファーヒル・アタコール)》

〈Live At Umbria Jazz〉

ファーヒル・アタコールはトルコのピアニスト・作曲家。

中東の旋律が思いのほか重いリズムにかぶさって、ダンサブル。

普段耳にしない妙味。クセになりそうです。

今回はファースト・ネームからFを頂戴。

『JAZZとびっきり新定番500+500』を参考にしました。


5.08.2018

no.258 たわ言E

=Eから始まるとある会話=

「いいですか?」

「どうぞ」

「失礼します。あっ失礼しました」

「どうかしたかね?」

「いや、おとりこみ中かと思いまして」

「ん、これか。気にするな。くつろぎたまえ」

「と言われましても。パンツぐらい履いて下さい」

「なに?我慢せんでいいぞ。お前も脱げばどうだ」

「いえ、結構です。履いてください。目の置き所がありません」

「、、、、、よし。いいぞ」

「、、、、、パンツを履いてください」

「靴下を履いたぞ」

「順番を間違えているかと」

「俺には俺の流儀がある。お前にとやかく言われる筋合いはない」

「開き直るのはやめてください。そして足を閉じてください」

「、、、、、、よし。いいぞ」

「、、、、、、足を閉じてください」

「目を閉じたぞ」

「、、、、、、わかりました、私も脱ぎましょう、それでいいんですね!それで!」

「目は閉じておいてやろう。それでいいな?五分と五分だ」





【Jazz A to Z】

【Allen Eager(アレン・イーガー)】

〈Booby Hatch〉

スキーヤー・カーレーサー・モデルとしても活躍した、テナーサックス奏者、アレン・イーガー。

ジャズ評論家、原田和典氏はアレンの魅力を「ノリの歯切れよさ、フレーズの大胆不敵さ」と評している

熱い。ひりひり。

〈Sweet Georgia Brown〉

5.05.2018

no.257 たわ言D

=Dから始まるとある会話=

女「どきどきしたい?」

男「もうしてる」

女「どうして?」

男「黄身のせい」

女「私?」

男「いや、黄身」

女「きみ」

男「そう。白身じゃないほう」

女「ああ、黄身。なにそれ」

男「いや、いい半熟具合だなと思って」

女「なんでどきどきするの?」

男「こう、黄色のグラデーション。なにより、このトロりとした感じ」

女「はぁ」

男「トロりはエロいの法則、略してトロエロの法則。この法則は1738年ギリシャの、」

女「そんな法則、知らない。あてになんない」

男「なんでも言ってみ」

女「ボンド」

男「接着。アウト」

女「片栗粉溶いたの」

男「お前正気か?そんなの口にするのも駄目だぞ」

女「眠気」

男「目がトロりっ、て。何と何かけてんだよ」

女「もう、早く寝ようよ。ね、ね。寝よ?」





【Jazz A to Z】

《Bobby Darin(ボビー・ダーリン)》

ボーカルものの紹介が続いている。

ずっと何年も前に買って、ほとんど見ていなかったディスクガイドをなぞっているため。


読んで気になったアーティストを定額ストリーミングサービスのspotifyで片っ端から聴いてみて、気に入ったものはレコードで見つけ次第焦らず買っていこうという魂胆だ。

今日、UPするのはボビー・ダーリン

〈What Can I Say After I'm Sorry〉


エルヴィス・プレスリー、ポール・アンカと並んでロックン・ロール界で活躍したボビー(のちにロックの殿堂入りする)。さすが、ちょっとシャウトする曲に説得力がある。


〈When Day Is Done〉

でも、この曲のようにしっとりしたバラードの方が、僕は好きだな。

枯れ方に色気がある。

〈What A Difference A Day Makes〉

37歳で夭逝したのが惜しまれる。

5.02.2018

no.256 たわ言C

=Cから始まるとある会話=

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「やり直し」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「駄目」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「もう一度」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「やる気あるの」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「そんなんじゃ何もあげないわよ」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「親の顔が見たいわ」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「何を煎じて飲ませたら良くなるかしらね」

男「チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ チッ」

女「チンパンジーの爪垢なんてどう?」

男「チッ チッ、、、、すみません、一つ聞いてもいいですか?」

女「どうぞ」

男「何やらされてるんですか、僕」

女「1秒を正確に口ずさめるかのテストよ」

男「そうだったんですか」

女「そうよ」

男「時給1500円で間違いないですね」

女「そうよ」

男「あの」

女「なによ」

男「どうやって正確な1秒計ってるんですか」

女「私の体内時計よ。調子狂わすこと言わないで」

男「チッ」

女「それっ!今のタイミング忘れないで!さぁ!」





【Jazz A to Z】

《Joe Carroll(ジョー・キャロル)》

〈Route 66〉

楽しくなればジャズではない。

まさか。でも、ジョー・キャロルの歌を聴いたら、ふとそんな言葉が頭をよぎった。


〈Oo-Shoo-Bee-Doo-Bee〉

つらいとき「上を向いて歩こう」なんて聞く。

まぁそれはそれで。ジョーのように「ウ~シュビドゥビッ」と口ずさんでみようか。

自分の情けなさをトホホと認めて「しゃーなししゃーなし」といなす感じ。



歌詞なしの歌。「スキャット」唱法と言う。

意味なんていらない時、けっこうありません?

4.30.2018

no.255 たわ言B

=Bから始まるとある会話=

女「馬鹿にするんじゃないわよ!」

男「えらく怒ってるね」

女「怒るわよ。4時間も遅刻ってどういうつもり?」

男「まぁね」

女「まぁね?まぁねって何よ。まぁねって何」

男「怒るなよ。かわいくもない」

女「かわいい方よ!だいたい連絡もなしで!携帯は、携帯」

男「持たない主義」

女「持ち歩きなさいよ。持ってんだから」

男「ごめん、持ち歩かない主義」

女「謝るところ違うのよ」

男「謝るところ誤る、といった方が楽しい?」

女「そんなに逆撫でるの楽しい!?」

男「別に。なら聞くけど、よく待ったね」

女「好きなのよ、あなたのこと」

男「何してたの」

女「近くのポテト・バーで時間つぶしてた。カクテル一巡しちゃったわよ」

男「えっ、一巡?」

女「そうよ。薩摩もジャガも里もコンニャクも紫も」

男「ひょっとして、、、、」

女「タロも、よ」

男「むちゃ贅沢じゃん」

女「美味しかったわよ」

男「じゃあ怒ってる場合じゃないよ。言うことは?」

女「ありがとう」





【Jazz A to B】

《Jesse Belvin(ジェシー・べルヴィン)》


〈It's All Right With Me〉

2枚のアルバムを残し、27歳で自動車事故で亡くなった男、ジェシー・ベルヴィン。

2枚のアルバムのうち、この曲が含まれている『Mr.Easy』の方がジャズ色が強いようだ。

この曲が含まれているアルバム『Mr.Easy』のアレンジは西海岸で最も多忙を究めたアレンジャー、マーティ・ペイチが手掛けている。

アルト・サックスは"憑いてる"プレイヤー、アート・ペッパーのもの。


〈In the Still of the Night〉

邦訳は「夜のしじまに」がいい。

「しじま」、は「静寂」の意味だそう。

ただ、曲のアレンジはアップテンポかつ賑やかでなかなか床につかせない。

ジェシーは、コール・ポーターの名曲を、洗練とコクのバランスをとって歌っている。

歌詞の最後の方、"still"を"chill"と取り換えているように聴こえる。

現代の「チル」ブームを先取りしつつもそれを無視するウォームな歌唱。

〈The Very Thought of You〉

ギターの弾き語りのようにロマンチックに始まる。

「あなただけのために歌います」とでもいいだけな。

私は落ちた。あなたは。

4.28.2018

no.254 たわ言A

=Aから始まるとある会話=

女「明日来る?」

男「ああ。朝に行く」

女「朝」

男「朝」

女「朝に来てもなんもないよ」

男「納豆は?」

女「当然ないよ。でもケチャップならある」

男「なんにかけるね?」

女「スクランブルエッグ」

男「卵はあるのか。何もないって言ったじゃないか」

女「卵ぐらいあるでしょ、当然」

男「当然って、君。なら醤油も当然あるね?」

女「ないよ。なんにかける必要あるの?」

男「スクランブルエッグ」

女「げっ」

男「なんだその反応は。怒るぞ」

女「ぞっ」

男「いい反応じゃないか。ハッハッハ」

女「ではお願いをひとつ」

男「お願いをするときだけ白目をむくのはやめたまえ。人に対する敬意を欠いているぞ」

女「ごめん。これで許して」

男「なっ、、、、うむ。お願いとは?」

女「卵買ってきて」





【Jazz A to Z】

本題、ジャズの一片を残していきます。

選定基準は、これまで私自身があまり聴いてこなっかった、もしくはこの際初めて聴いたプレイヤーであることです。

一緒にジャズの宙をバタフライして下さい。

ファミリー・ネーム"A"からスタートです。

《Lorez Alexandria(ロレツ・アレキサンドリア)》

〈Nature Boy〉



〈Satin Dall〉

エラ・フィッツジェラルドサラ・ボーンカーメン・マクレエ

この三人を称して「ジャズ・ボーカル三女傑」と聞くことが多い。

もし、この3人プラス白人女性歌手を何人か聴いてジャズボーカルを「卒業」する人がいたら勿体ない。ぜひ、留年して様々な方と浮名を流すべきだ。

今回紹介するロレツ・アレキサンドリアは此度の留年で初めて声をかけた女性。

スウィートに伸びる歌声。ほどよい押しの強さに腰がくだける。

演劇を学んだ経歴からか、歌いまわしや表情づけもデリケートだ。

ロレツには知的な印象を強くうける。

「この人ともっと早く出会っていたら私の人生変わっていたんじゃないか」

という衝撃。

そんな大袈裟な人生は送りたくなくていい。

〈Over the rainbow〉

4.24.2018

no.253 白

本を200冊ほど処分した。

佐藤可士和の『超整理術』、原研哉『白』といったデザイン方面の「ミニマル」系啓発書も手放したことで、此度の本気度を示したつもりだ。

あんなに有難がって読んだ岩波文庫の上・中・下にまたがる長編小説を「俺にとってはゴミなんだよ」と目を覚ましてブックオフする爽快さといったら!

ともあれ、棚が空いた。
そこで栄の丸善本店に見繕いに行ったその帰り。

店を出たところで写真を撮った。


手前に鰻屋の暖簾が立っていて、道路を挟んだ向こうに白い建物の空物件がある。

暖簾と物件は関係ない。

しかし、この構図ではどう見ても「ミニマルなひつまぶし」を出す店だと勘違いする。

もし開店したらどんな代物が出てくるだろうか。


器はやはり丸か。それとも四角か。

いっそペンタゴンにせい。


器の色は白だ。

なんせ中のうなぎは白焼だから。

白焼でひつまぶるってとこに勝負かけてますんで。

うなぎはパリっとした感じで焼きあがっております。

味は、塩で仕上げてあります。うっすら醤油を忍ばせてあるかもしれません。

そこは海苔、山葵、葱をお好みで。

出し汁でお茶漬けするがよろしい。

助平心に梅干をアクセントにいかがでしょうか。

*

白焼は美味しいが、このひつまぶしを想像してみてもどうも味気無い。

いや、私の話したいのはそんなことじゃない。

結論、ひつまぶしより鰻丼の方が美味しくないか?って話に行き着く。

ミニマルに行こう。


徳川町の老舗「西本」の鰻丼が丁度いい。

清潔な店内。上品な設え。緑眩しい庭。

うなぎが高騰するなか、威張らない価格でやってくれている。

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CDやLPの処分も進めている。

10年以上聴いていないが「いつか聴くかもしれない」で保持していたものもさらっている。

そして今、「手に取った瞬間トキめくかトキめかないかで捨てるかどうかの判別をしましょう」という言葉を真に受けて宝を失うさまよい人になりかけている。

《ソニー・クラーク・トリオ》タイム盤なんぞ最たる例だった。

蒲焼のタレをべったり塗りたくったようなジャケットデザインも陰鬱だし、A面1曲目2曲目も暗く続く。今回も手に取った瞬間ヤな予感がした。

だがB面を流してみて自分が誤っていたことを知った。

ソニーの硬質でヒップなピアノタッチが冴える楽曲が並んでる。陽気だ。

最後の曲"Spnia"なんぞ初夏に向けて快活にドライブしている。

「ジャケ買い信仰」は否定しないが、ジャケットの印象を信じすぎてなるまいと、ようやく気付いた。

ソニー・クラークは1963年、31歳でヘロインの過剰摂取により亡くなっている。

その薬物を精製した色は言うに及ばない。

1.07.2018

K-POPを聴いてみませんか?《2017年私的11曲》

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

だってそれまでK-POPを意識したことなど1秒もなかった1年前の自分だったら、付き合いで「♡」ないし「いいね!」だけ押しといての内容スルーだったかもしれません。



昨年6月にラジオでTWICE(トゥワイス)の《TT》(発売は2016年10月)を耳にして以来、K-POPに憑りつかれています。

新年になったタイミングで、そろそろ別の誰かに憑依してもらって、私としてはもう少し理性的にK-POPと関係を結びたく、筆をとった次第です。

《TT》は「涙が出ていないだけで今私泣いてるんですよ?」を誘うメロディに反応せざるを得ませんでした。

何度も聴くうち、Donald Fagen 《The Goodbye Look》Metronomy 《The Look》によって緩んでいた涙腺が一気に崩壊しました。

「禁じ手まみれの無手勝流なサウンドがポップスとしての普遍性をもってしまう奇跡」

と、これ以上引用を続けると確実に大反発が予想される評をする方もいらっしゃるようで。

TWICEは日本でもデビューを果たし紅白にも出演しました(2016年紅白での新垣結衣によるわずか6秒の恋ダンスはNHKの受信料滞納問題解消に一筋の光を予感させましたが、加藤一二三によるTTポーズ[3:18]は神武以来の天才ならではの予想だにしない一手でした)。

もちろんのこと日本語バージョンで歌われ、残念でした。

K-POPに惹かれる決定的な理由のひとつは朝鮮語の語感ですから!

単にスタイルのよい可愛いアイドルってだけで、それぞれのキャラが際立ってるってだけで、なかでも日本人メンバーの一人ミナのアイドルらしからぬ涼しい表情がたまらないってだけでTWICEを聴いてるんじゃないかという疑念にはびしっと釘を刺させてもらいます。



以下、2017年にリリースされた曲で特に憑いてた曲をリストアップしていきます。



【お通し4種】



女性ラッパーHeize(ヘイズ)の《Don't know you》。

朝鮮語とラップの親和性を知りました。

M心を満たしきってくれたMVにも感謝します。3分間でこれだけかわいがってくれたら本望です。

2016年にDEANとデュエットした《Shut Up & Groove》は、Heizeのラップの瞬発力が垣間見える、フロア・ライクな一発です。



アイドルグループBlock BのリーダーZico(ジコ)によるソロ作品《Artist》。

作詞作曲を自身で手掛けています。

一聴、キワモノ臭ぷんぷんなのですが、ピザポテト感とでも言いましょうか。癖になります。



女優でもあるIU(アイユー)の《この今(Dlwlrma)》。

キュートな歌声とご機嫌なシャッフルビートによって多幸感が溢れんばかり。

9月に発売された《Sleepless rainy night》も都会的で穏やかなソウルフレーバーが心地よいです。

ふとflex life《寝ても醒めても》が頭をよぎりました。



韓中合作のアイドルグループ、MIXX(ミックス)の《Love Is a Sudden》。

〝シギヘッシギヘッ ナッ シギヘッシギヘッ ノド”

朝鮮語を全く理解できなくとも(文字起こしも不正確で失礼します)、越境的にキャッチ―な掛け声から始まります。

ゆったりとしたビートの上で、けっこうな語数が費やされた歌詞がライドしていきます。

それをラップと呼んでいいのでしょうか?あまりにもナチュラルかつ音楽的に耳に響く言葉の連なり。

それがK-POPでしか味わえないノリを生み出す要因なのかもしれません。

自然と気持ちよく身体を揺さぶられ、かつ、腰にもズンズン効いてくる曲です。

地味な曲ですが、私にとってはK-POPを本腰いれて聴くことになる発火点となりました。

2016年にリリースされた《 Oh Ma Mind 》は、けだるさに恍惚となるダウナー系薬物な1曲です。


【サビ抜き3貫】


サビだと思われる部分、クライマックスだと思われる部分に、ほとんど歌詞が無いけれどメロディやアレンジの勢いでかっさらわれる曲にも幾度か憑かれました。



韓国アイドル第一世代、神話(シンファ)の《TOUCH》。

このサウンドを猥雑ととるかスタイリッシュととるか。

ヘッドホンかイヤホンで、目をつぶって大音量で聴くと吉。

やがて訪れるトリップ感が、脳内コンパスの針を振り回してくれるはすです。



TWICEの対抗馬となるか?新生アイドルグループ、PRISTIN(プリスティン)の《Black Widow》。

照明とカメラワークの演出にクラッとするこちらのTV映像も好きなんですが、ダンサーへの憧憬が強いあまり、友人の娘さんでダンスを習っている小学生のinstagramをフォロー申請するほどのトミオカリアンな私としては迷わず上の動画をチョイス(登美丘さんはTWICEの「Like OOH-AHH」を踊ってみてくれてます)。

サビ突入の〝ッソゲチョヘンザッ!(So get your hands up)"。

英語まで朝鮮語に聞こえてくる始末。

K-POPは両語が違和感なく耳に入ってきます。

同アルバム収録の《WEE WOO》は人に勧めるには勇気のいる、奇妙な味の1曲です。
ロックとダンスミュージックとアイドルとが混ざったキメラっぷりに違和感と好奇心が昂ぶります。



私はアイドルしか聴いていないのでしょうか?

Red Velvet(レッド・ベルベット)の《Peek-A-Boo》。

ボディーブローをくらいながら同時に頬を扇子でペチペチやられる気分を味わいたいならこの1曲です。

始終鳴っているパコピコ音は炭酸泉のように気持ちよく、音の厚みとカワイイ歌声が生み出すギャップがフェティッシュです。

サビの「ピークピーカピーカブー ピークピーカピーカブー」という歌詞は、同秋に発売されたTWICE《LIKEY》の「ビービークリームパパパ リップスティックマンマンマ」と甲乙つけがたい「なんだそれ」歌詞2017年マイ・ベストです。
  

【メイン3品】



2016/17年のサマーソニックにも出演したロックバンド、Hyukoh(ヒョゴ)の《Leather Jacket》。

ロック感受性が乏しい私としては、背負い投げ1本をズバンと決められた曲です。

爽やかな敗北感すら抱かせてくれるシンプルかつキャッチ―なバンドサウンド。

人をくった冒頭からは思いもよらない叙情性が噴出する《Tokyo Inn》 、若々しく躍動する 《2002WorldCup》ゆらゆら帝国に朝貢したい《Surf Boy》を含む1stフルアルバム『23』は充実感たっぷりです。



アイドルグループ、BTOB(ビー・トゥー・ビー)の《MOVIE》。

K-POPお得意の泣きメロに高揚感をトッピング。

動画2分目あたり、英語のラップから韓国語のラップへとスイッチする瞬間、銃弾が我が心の臓を貫いていきました。

SMAPの《SHAKE》のように、アイドルグループが歌ってこそ輝いた曲だと思います。



前述のHeize《Don't know you》も手掛けた、新鋭プロデューサーチームGroovyRoomによる《Sunday》。HeizeとJay Parkをフィーチャーしています。

R&BとK-POPとの幸せな巡り合せを示す好例だと思います。

個人的にはGrover Washington Jr《Just the two of us》の面影がちらつきました。

あなたなら今回紹介した曲たちからどんな曲を思い出しましたか?

そんな話ができることを願っています。


【デザート】



独自の感性が人気を博すアーティスト、Zion.T(ザイオン・ティ)の《SNOW (feat.Lee Moon Se)》。

静穏なバラード。バニラアイス、スプーン一杯分の甘さです。


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以上、お付き合いありがとうございました。

世間的には、K-POPは既に爛熟期を迎えていると感じている人が多勢でしょう。

しかし、この先も常に世界のトレンドを節操なく取り入れポップミュージックに昇華する営みは続くはずです。

半年間K-POPを聴いてみると、思わぬ効用がありました。

それまで全く聴いてこなかった現行の欧米のR&B、HIP HOP、ダンスミュージックにも耳が開いていきました。

どうやら私にとってK-POPの「K」は回春剤の「K」のようです。



※ 今後もお世話になるサイト等のご紹介 ※

週一で韓国国内のチャートをYouTube付きで紹介。私のようなライトリスナーにはちょうどいい。
ひと月に1,2曲の当たりがあればよしとしています。


韓国のHIP-H0Pシーンを掘り下げたディスクガイド/アーティスト図鑑です。
YouTubeのURLも載せる細やかなご配慮に感謝。

こちらにも掲載されている本書の前書きが、韓国ヒップホップの魅力を具体的かつ丁寧に教えてくれます。


(amazon)

鳥居咲子(ヴィヴィアン)@sakikovivi さんが運営する、韓国ヒップホップに特化したウェブマガジンです。

ジャズ・ミュージシャンの枠にとらわれない菊地成孔さんの視点でK-POPを分析し語る啓蒙企画のアーカイブス。

2011年から続き、昨年の12月が最後の開催だったようです。

菊地さんは前述の『ヒップホップコリア』にも寄稿しています。
そこから一言だけ陰陽、もとい引用して。
じゃ!

〝「韓国のポップミュージック」の可能性は、ワタシがとっくに消費しきっていた「ワールドミュージック」の拡張範囲内に収まるものではありませんでした。何故ならそれは「珍味」ではなかったからです。”