7.25.2018

n.270 たわ言P〈プライド〉

=Pから始まるとある会話=

「プライドはないのか?」

「ございません」

「その感じはまだまだ残っていると見た」

「ありません」

「まだ残っている」

「ない」

「いーや」

「にゃあ」

「ふむ、ない感じは出たな。猫か。猫にはプライドはないのかね?」

「にゃあ」

「なんて言っているのかね?」

「ある、と言っています」






【Jazz A to Z】

《Jackie Paris(ジャッキー・パリス)》

Skylark

真夏、外は酷暑の中、さほど広くない店内は薄暗く、冷房が聴いている。

たとえばそんな喫茶店で静かに耳を傾けたい歌手、ジャッキー・パリス。

声は太くもなく細くもなく、健康な男のそれ。

しつこくない節回しで、耳にすずしい。ただし、コクもちゃんとある。

 I've got a pocketful of dreams


 Cinderella

7.16.2018

no.269 たわ言O〈ちょっとそこまで〉

=Oから始まるとある会話=

「お出かけですか?」

「ちょっとそこまで」

「そこまでってどこです?」

「いや、ちょっと」

「ひょっとして、それで質問かわそうとしてません?」

「ははは」

「そんなに訊かれたらまずい用事ですか?」

「いや、そんなこともありませんが」

「なら、答えてごらんなさいね」

「いや、ちょっと」

「誰にも言いませんよ」

「だったらあなたに言うような用事でもないですから」

「ひょっとして前々から私のことを気にくわない?」

「、、、、、、じゃ、ちょっとそこまで!」






【Jazz A to Z】

《大石学》

Earth Song

ジャズだとかクラシックだとか、ジャンルで仕切られる前の、「ピアノ音楽」をじっくりと聞かせてくれる方。日本の風土に根付いたメロディが垣間見えます。

Glittering Green


Awakened Breezes 


7.12.2018

no.268 たわ言N〈残る楽しみ〉

=Nから始まるとある会話=

「残り全部あげる」

「いらないよ」

「えっ」

「腹いっぱいだよ」 

「そっか。胸は?」

「八分目ってとこかな」

「いっぱいじゃない!あとの二分は何?」

「そりゃ食後の展開によるさ」

「何か期待してる?」

「さぁね。やめようぜ、話したら雰囲気壊れるだろ」

「そうだね、、、、デザートでも追加しますか」

「別腹はあっても別胸ってのはないからな、失われる雰囲気は代えがきかないぞ」

「、、、、甘くないね、君」






【JAZZ A to Z】

《Andy Narell(アンディ・ナレル)》

Natty Stick

ジャズにおけるスティール・パン奏者としてしては、ジャコ・パストリアスとの共演で知られるオセロ・モリノ―とともにその名が知られるアンディ・ナレル。

80年代、トロピカルヒュージョンの立役者となった。

トロピカル・フュージョン、そんなジャンルがあったなんて!

上記の〈Natty Stick〉はボトムの効いたベースの上に軽やかにギターやパーカションが乗り、その上をカラカラとスティールパンが浮遊する。その得も言われぬ涼感見事!

夏にいいですね!

Two Tone Shoes



Play One For Keith